高尾山の5号路は、山頂付近をぐるりと一周する全長0.9kmのループコースです。標高約599mの山頂直下を囲むように整備されており、所要時間は約30分と短く、初心者や観光客でも気軽に楽しめるコースです。
このコースは、1号路、3号路、4号路、6号路、稲荷山コース、奥高尾への道と接続しており、他のルートへの分岐点としても利用されます。道中は平坦で歩きやすく、人工林や落葉広葉樹の森を楽しむことができるため、短時間で高尾山の自然を満喫したい方におすすめです。
コースの特徴と見どころ

江川杉の人工林
5号路の見どころの一つは、江戸時代末期に代官・江川太郎左衛門によって植えられた「江川杉」の人工林です。このエリアには樹齢150年以上の杉が50本以上も立ち並び、太いものでは直径1m、高さ39mにも達します。歴史的な趣を感じながら散策できる、他のコースにはない魅力的なポイントです。

南北で異なる植生の変化
5号路は、南側と北側で異なる植生を楽しめるのも特徴です。南側は常緑広葉樹が多く、北側はイヌブナやカエデなどの落葉広葉樹が広がっています。四季折々の変化を感じられるため、春の新緑や秋の紅葉、冬の霜柱など、訪れる季節によって異なる景色を楽しめます。
ベンチのある休憩ポイント
コース途中には、奥高尾へ向かう道との交点にベンチが3つほど設置されています。ここは休憩に最適な場所で、静かな森の中で一息つくことができます。
氷の華「シモバシラ」の観察スポット
冬の時期には、氷の華「シモバシラ」が見られるスポットもあります。これは寒い朝に地面から湧き出た水分が凍ってできる自然現象で、幻想的な風景を楽しむことができます。
難易度と所要時間
- 難易度: ★☆☆☆☆(初心者向け)
- 所要時間: 約30分(1周)
5号路は高低差がほとんどなく、平坦な道が続くため、登山初心者や小さなお子様連れでも安心して歩けます。また、階段がないため、足腰に不安がある方にもおすすめです。
コース状況
- 道幅: 一部狭い箇所がありますが、全体的に歩きやすい道です。
- 足場: 平坦な登山道が中心で、一部木道や舗装道も含まれています。
- トイレ: コース上にはトイレはありませんが、山頂付近にトイレが設置されています。
- 休憩ポイント: 奥高尾への分岐点にベンチが設置されています。
服装と持ち物
- 服装: 動きやすい服装とスニーカーで十分ですが、冬場は防寒対策を忘れずに。
- 持ち物:
- 飲み物(短時間のコースですが、特に夏場は水分補給が重要です)
- 軽食やエネルギーバー
- カメラ(自然や歴史的な風景を撮影するため)
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注意点
- 混雑: 山頂付近に位置するため、紅葉シーズンや週末は混雑することがあります。早朝や平日の利用がおすすめです。
- 道幅の狭さ: 一部道幅が狭い箇所があるため、すれ違いには注意が必要です。
- 他コースとの接続: 5号路は他のコースと接続しているため、道を間違えないように標識を確認しながら進みましょう。
アクセス方法
まとめ
高尾山の5号路は、短時間で高尾山の自然や歴史を満喫できる初心者向けのルートです。平坦で歩きやすい道が続き、江川杉の人工林や四季折々の植生の変化など、見どころも豊富です。山頂付近に位置しているため、他のコースと組み合わせて利用するのもおすすめです。ぜひ、5号路で高尾山の魅力を気軽に体験してみてください!