こんにちは、当メディア管理人 佐藤です。(→ こんな仕事をしています )
フモト民名簿第4回は、京王線高尾山口駅から徒歩3分、蝶が遊びに来るお店「Cafe Mariposa(カフェ マリポーサ)」をご紹介します。
Mariposaとはスペイン語で蝶の意味。
こちらの店長さんが大の蝶好きでこの名前にしたそうです。
マリポーサさんでは毎年、蝶の卵や幼虫を保護して成虫になったら放してあげる取り組みをしていることで知られています。
今回、蝶に関する面白い話をいろいろと聞いてきたので、ぜひご覧ください。
※2023年より、カフェマリポーサさんは Mariposa Factory としてリニューアルオープンしました。
詳細は以下のリンク先をご覧ください
チーズたっぷりのピザと手作りケーキがお薦めのカフェ
前々回の記事で、京王線高尾駅から高尾山口駅まで電車で移動するときに右手の車窓から見えるお店「カフェ ぶなの木」をご紹介しました。
その名は、「Cafe Mariposa(カフェ マリポーサ)」。
車窓から見える「CAFE」の大きな横断幕。それはトリックアート美術館の左側に見えてきます。
そして高尾山口駅に降り立つと、いっそう「CAFE」の文字が視界にズドーンと飛び込んできて、もの凄い存在感を醸し出すのです。
三階建てと思しきその白い建物は、山の斜面にベタッとくっついた感じで甲州街道から少し奥まった場所に佇んでいます。
お店に近づくと、Miho Oguri画伯のチョークアートがお出迎え。
Oguri画伯は八王子在住のチョークアーティストで、シャッターや看板をチョークアートで魅力的に表現するサービスもしています。
ピザのチーズがトロ~リと伸びているところが食欲をそそります。
それにしても、ケーキの縦じまはいったいなんでしょうか?
入口は2階にあり、階段とスロープの2通りのルートでアプローチできます。
ベビーカーや車椅子でもスロープからお店に行ける気配りが嬉しいですね。
だれでもトイレもあります。
2階へ上がるとガーデンテラスが見えてきます。
白いテーブルのテラス席からは、高尾山口駅の様子や京王線の発着風景も楽しめます。
こちらのお庭には様々な植物が植えてあって、いろいろな蝶が遊びに来るんだそう。
お店に入るとすぐ右手に蝶の標本が。
そして、応対して下さった店長さんから「この中にひとつだけ蛾が混じっているんですけど、どれだか分かりますか?」といきなりクイズの洗礼!
それにしても綺麗な蝶が多いですね。うーん、しかしどれでしょう。
そして私はいちばん蛾っぽいの(左上)を選んだのですが、、思いっきりハズしました。。
「見るからにそれっぽいのはハズレです」と鹿戸 衡(こう)店長。
ですよね~、クイズになりませんよね~、ダッサダサですね~(^_^;)
でも、カメラマンの美穂子さんが見事当ててくれたので店長さんに一矢報いましたよ!
→ いったいどれが蛾?と気になる方はこちらの記事をご覧ください。
店長さんにしてやられた私は気をとり直し左手に目をやると、、
地元作家さんのハンドクラフトがズラリと展示販売されていました。
キルトやレジンの小物などたくさん飾られていて、ハンドメイドが好きな方は見入ってしまいそうですね。
私は「空想堂」さんという工房のジュエリークラフトがとても素敵だと感じました。
お店左奥はカフェに隣接したギャラリースペースになっていて、作家さんのワークショップや展示会、演奏会など、様々なイベントが開催されています。
つい最近は「マリポーサ5周年記念ハンドメイド祭」が開催され、ワンコインでキルトやミニサンキャッチャー、レジン小物、豆本制作などのワークショップもありました。
Mariposaの絵のモチーフ「アサギマダラ」
写真の蝶はアサギマダラというのだそうです。それにしてもなぜアサギマダラなのでしょう?
その理由を店長さんにお聞きしました。
-なぜアサギマダラを絵のモチーフにしたのですか。
鹿戸店長
「高尾山に多く生息していて、高尾山らしさを表現するのにちょうどいいと思ったからです。八王子は昔から里山沿いにオオムラサキも住んでいますが、高尾山界隈はやはりアサギマダラかなと。」
お話を聞いている間に注文していた「店長特製スペシャルピザ(1200円税込)」がテーブルへ。
スペシャルピザは季節で素材が変わります。
他にもマルゲリータやねぎ味噌、きのこ&ベーコン、ねぎツナなどのレギュラーメニューもあり、800円(税込)とリーズナブルな価格で提供されています。
個人的には「生姜こんぶ トマトたっぷり ラタトゥユ 980円(税込)」が気になったので次回チャレンジしてみます。
-アサギマダラはどのような蝶なのですか。
鹿戸店長
「アサギマダラは日本全域に生息していて、台湾や香港にもいます。
高尾山ではひと冬越して育った幼虫が5月下旬頃に蛹になるので、5月下旬から6月に蝶を見ることができまます。
秋になると南に飛んでいくのですが、遠くは海を渡って台湾や香港まで飛ぶものもいます。
紅葉のシーズンには残念ながら高尾山から移動するので見れないのですが。」
ピザを頂いたあとは「ちいちゃんの手作りケーキ」を注文。
ちいちゃんとはお店のオーナー、森 久美さんのご友人のパティシエがMariposaさんだけのために作っている手作りケーキのこと。
甘さ控えめでお店に来ていたお客さんが「美味しかったです!」とオーナーさんに言っていたのが印象的でした。季節のショートケーキやシフォンケーキ全て480円(税込)。
-台湾や香港までノンストップで飛び続けるのですか。
鹿戸店長
「アサギマダラは大きな羽と細い胴体を持っているため、フワフワと上空高くまで舞い上がると、気流に乗って遠くまで飛んでいけるんです。
アサギマダラを好きな人は羽にマーキングをして放し、どこまで飛ぶか生態調査をしていますよ。」
-どのような植物があるところに生息しているのですか。
鹿戸店長
「蝶はフジバカマの花の蜜を吸います。うちの庭にもありますよ。あと、スナビキソウの群生地に集まる習性があります。幼虫は高尾山にも生えている鬼女乱(キジョラン)というガガイモ科の植物を食べます。
キジョランには毒があり、幼虫はこの毒を体内に蓄えたまま成虫になるため、毒があることを知っている鳥などはアサギマダラを食べようとしません。食べても不味いので吐き出してしまうんです。」
-店長さんはお店から放蝶をする取り組みをされていると聞きました。
鹿戸店長
「お店の庭には蝶が卵を生んだり蜜を吸いに来るような植物を植えてあるので、色々な蝶が遊びにきます。
アサギマダラはもちろん、オオムラサキやキアゲハ、ジャコウアゲハ、ナガサキアゲハ、クロアゲハ、モンキアゲハ、オナガアゲハなど、数えたらきりがありません(笑)。
お庭を散歩しているとそういった蝶の卵や幼虫が見つかるので、袋をかけて保護したり、容器に移して育てたりしています。自然状態だと100個の卵のうち成虫になれるのは1個あるかどうかなので。
開店当時(2015年)から毎年50から100頭くらい、羽化したらお庭から放す取り組みをしているので、最低250頭以上は保護している計算になります。」
取材の最後に
取材の最後に、今も蝶の幼虫や蛹が保護されていると考えた私は、店長さんに見せて頂けるようにお願いしたところ、「今年は蝶が少なく、今は保護している幼虫はいないのです」と残念な回答。
「理由はわかりませんが、気候変動や5Gの影響もあるのかもしれません」とも。
お店のお庭に来る蝶が減ってしまった状況の中、今後、鹿戸店長のような取り組みがなおさら必要とされているのかもしれません。
Mariposaさんのお庭を眺めて、こう想いました。
「いつか、ヒラリヒラリと優雅に舞うアサギマダラに会えたらいいな」と。
まだ見ぬアサギマダラを夢見て今回の取材を終わりたいと思います。
またまた高尾山の麓に素敵なお店、見つけました。
アサギマダラが遊びに来るカフェ、Cafe Mariposaさん。
これからもお店に遊びに来る蝶の憩いの場であり続けて下さいね。
お店基本情報
住所:東京都八王子市高尾町1783-6
電話:080-4372-2374
営業時間:11:00~17:00
定休日:火曜日、水曜日
ジャンル:カフェ
駐車場:有
HP:http://cafemariposa-takaosan.tokyo/
FB:@Cafe-mariposa
アクセスマップ
Photo by 渡邉美穂子( mommy 主宰 )
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